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( 三脚は1段、膝をついての撮影でした ) |
次に、結婚式場を見せて頂きました。これ又、驚きでした。山の斜面を利用して5階から6階建の方式になっていましたが、結婚式場は、その最も下の階に有ったのです。山の斜面に沿って建てられていますので、エレベーターの設備は有りません。これには、正直参りました。ビデオ機材、当時はビクターのBR-8600とBR-7700、どちらも据え置き型の大型ビデオです。カメラも大型、 それに三脚、5インチのモニター、大型三脚、30メートルのカメラケーブル。普段は、これらを三段式のキャリアカーで運搬して移動をしていたのです。これらの接続ケーブルを外して、バラバラの状態にして、手に提げて階段を上り下りするしか方法は有りません。当日は、いつも通り、予定の2時間前に到着、一番下の結婚式場まで階段を下りて、撮影はスタンバイ。無事、結婚式は完了しました。ご出席の皆さん、それぞれ上階の披露宴会場に向かわれました。私も階上に向かうべく、機材のケーブルを外しにかかっていたところ、ご出席の方が、それをご覧になって、この機材を上に運ぶんですか?・・・。助かりました。ホントに助かりました。ご出席の数人の若い方々が、三段のキャリアーに乗せたままで、階段を一緒に登って下さったのです。もし、この援助が無かった場合、私一人で、6~7回、階段を上り下りしなくてはならなかったのです。それも、2階や3階では有りません。6階です。これは本当に助かりました。カメラマンの手当てを半分位は差し上げても良い位の思いでした。
和室での披露宴も初めての経験でした。三脚にカメラはセットしていますが、三脚の足は全然伸ばさないで、最下段での撮影。私は膝をついての撮影でした。膝をついての大きなパンニングには一苦労しました。足を伸ばして立っている時は、そーっと回転移動しながらのパンニングが可能ですが、膝を付いている場合には、パン棒に身体が付いて行きません。大きなパンニングには、身体はそのままで、カメラのモニターだけを見ながらのカメラの回転でカバーしました。新郎新婦がお色直しで退場すると、仲居さんが周囲のカーテンを全開。ワーッと、晴天の外景に大きな歓声。山の斜面に建っている料亭ですから、窓の外は大阪平野を一望、すぐ手前には淀川が大きく流れていました。ご出席の皆さまは、その景色に感激なさっていましたが、私は大慌てです。それ迄は、カメラ側のハロゲンランプだけでの撮影でしたので、カメラも3200度Kに調整していました。そのままでは、外光で真っ青になりますので、それからは、撮影する内容によって、カメラ側の色温度を調整する必要が有ります。最近の液晶式のカメラでしたら、ライトは不要なのですが・・・。しかし、その温度調節は、開始前に予測出来ましたので、カメラには、ライトと外光の二つの光源の色温度に設定してありましたので、どうにか、満足に撮影する事が出来ました。人間の目は、外光に対して自然と、色温度を組み替えてくれますが、当時のビデオカメラ、それも業務用機には手動で調整をするしか方法が無いので、大変な労作でした。でも、無事乗り越える事が出来て、撮影完了の電話連絡を、会社宛に無事終える事が出来ました。結婚式場からの階段で、お力添えを頂いた皆さん、遅ればせながら、ありがとうございました。
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