2013年7月6日土曜日

MRI検査の結果 "治療方法は、手術しか無い!!"

私が初めての就職、未だ若かったです。23才の時、最初に与えられた仕事は、手書きの設計図を清書する仕事、トレーシングでした。手書きの設計図を下に置いて、その上に幅約1メートルのトレーシングペーパー。トレーシングペーパーの裏はツルツル、何も書けませんが、表はザラザラになっている樹脂製の用紙です。そこに、烏口、丸ペン等を使用しての清書です。最近ではコンビューターによるCADも有りますので、もしかすると、このトレースという業務は、もう存在しないのかもしれませんが、この当時は、国産のコンピューターなどは未だ発売されていない時代でしたので、図面の清書は手書きしか方法は有りませんでした。ボードを斜めにセットして、身体に無理な姿勢をしなくても良い様になっていますが、当時、その様な台は有りません。普通の事務用机を並べた上に、原稿とトレーシングペーパーを置いての写し書きでした。最初に取り組んだのは大阪府の伊丹空港付近から堺市まで走らせる予定の中央環状道路の図面でした。畑、建造物、斜面の記号、寸法の数字等、手書きの物、全ての青書でした。毎日毎日、前かがみになっての作業、時々、腰を延ばしてはポンポンと腰を叩いたり、腰を後ろに曲げたり・・・、腰の受ける負担は非常に大きいと感じてはいました。しかし、1か月を経た頃に、余りにも腰が痛いので、整形外科を受診したところ、「腰椎変形腰痛症」との事でした。早速、コルセットを作って頂き、その場は切り抜けました。それからの人生は、腰痛との戦いでした。症状の治まっている時は何も影響は無いのですが、毎年、2回から3回、ギックリ腰で、その都度コルセットを着用して凌いできました。大阪、中の島の整形外科医院に何十年もお世話になっていました。いつも院内処方で、帰宅する時には薬を沢山頂きましたが、それらは真面目に指示通りに服用を続けていたのです。腰の痛みのひどい時、月に1回程度は、腰椎に麻酔薬を打って頂いて楽になっていたのです。
 平成1410月でした。いつも通りに麻酔を打って頂いて、ベッドで約1時間休息、医院を出て会社に戻ろうと歩きだして約100メートル、そこで突然、今迄感じた事の無い足、腰の痛みで歩く事が困難になりました。医院に引き返そうにも、ビルの中、エレベーターに乗る事にも抵抗が有ったので、通りすがりのタクシーを止めて、兎に角、会社まで辿り着きました。会社内でも暫く休んで、どうにか帰宅しました。その帰宅時、どの様にして帰宅したのか、いま思い出そうとしても、全然記憶が有りません。兎に角、足、腰の痛みで、自力での歩行が出来ないのです。暫くは会社を休んで、治療に専念したかったのですが、都合の悪い事に、もうすぐ税務署の立ち入り調査が有るという事が、税務署から連絡が入っていたので、総務部長として、私が休むという事は絶対に不可能でした。翌日、会社への出勤は、歩行用に1本杖を購入はしたものの、僅かな歩行がやっとでしたので、電車通勤は諦めて、マイカーで出勤しました。当時はオートマでは無くて、ミッション形式のワゴン車に乗っていましたが、運転に影響は何も有りませんでした。しかし、痛みは日毎に増して来て、最後には、松葉杖での歩行を余儀なくされました。
 無事、税務署の調査を完了した翌日、会社の近くの大きな病院を訪ねました。整形外科の診察室に入ると、松葉杖姿の私を見て、先生は 「そんなに酷くなったのを、この俺に直せと言うのか??!!!」と、大声を出されました。午後から早速MRI検査、その結果を伺いに診察室に入ると 「えーかっ! 診断結果、病名を言うぞ!・・・  大腿骨董壊死 !! 手術しか治らん!」
簡単に治療できる物と考えて、会社の近くの病院に行ったのですが、入院手術となれば、自宅の近くが必要と話すと、高槻の大阪医科大学に行くよう勧められ、翌日は、その病院に行っての診察。患者が多く手術の予定は中々取れませんでしたが、1224日と決まりました。大腿骨の先端、ボール状になっている部分が壊死の状態なので、それを切断、セラミック製の人工骨を大腿骨に接続、治療が遅れた事から、骨盤側の関節も傷んでいるとの事で、骨盤側も樹脂の関節に取り替え。5時間の予定が7時間の大手術でした。全身麻酔でしたから、私は何も知りませんが、電動ノコギリ、ハンマー等を使った、大変な手術だったろうと思います。3ヵ日からは車椅子。1ヵ月で退院、松葉杖での電車通勤。勿論、リハビリも通いました。4月からは、自転車で市民プールに通って、水中歩行の自主トレーニング。その年の12月からは、職場に復帰しました。手術直後は脱臼を心配しましたが、それも無く、歩行も普通通り、このレントゲン写真以外では、人工関節とは誰も解りません。手術から11年経過しましたが、歩行等、行動に問題は全然ありません。
 本当は、この大腿骨董壊死の原因、その事について書きたかったのですが、余りにも永くなったので、次回、原因となった薬について詳しく書きたいと思います。

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